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夏休みの乗り鉄旅行2021~小田原・箱根探訪 [鉄道・鉄道旅行]

今年の夏休みの乗り鉄旅行ですが、当初千葉方面を予定していましたが乗車予定の路線で7月初めの豪雨による運休区間が生じていたため、予定を変更して神奈川県の西部、小田原・箱根方面の路線に乗りつつ観光地を巡るという行程となりました。

伊豆箱根鉄道大雄山線と箱根登山鉄道線の乗車が目的

小田原・箱根方面の路線といっても今回は伊豆箱根鉄道大雄山線と箱根登山鉄道線の私鉄ローカル2路線の乗車が目的でした。

小田原まではJR線で

小田原に駅がある路線としては他にJR線(東海道線・新幹線)と小田急線がありますが、乗り鉄の目的としては対象外。
といってもまずは小田原まで移動する必要があるため、往路は横浜からJR線(東海道線)に乗車しました。
※上の写真は途中の平塚駅にて撮影

御殿場線の車両

最終的に御殿場に辿り着いて御殿場線の乗車も検討していましたが、結果的に当日には乗車する機会はありませんでした。
※写真の御殿場線の車両は国府津駅にて撮影

大雄山線には初めて乗車

小田原駅に到着後、まずは伊豆箱根鉄道大雄山線(以下「大雄山線」)に乗車。
伊豆箱根鉄道の路線は他に三島~修善寺間の駿豆(すんず)線がありますが、こちらは小田原から大雄山を結ぶ路線で今回初めて乗車します。
(駿豆線は一昨年のGW時に乗車)

上の写真の車両は旧塗色を再現したリバイバルカラーで一見鋼製車体に見えますが、元のステンレス車体にラッピングを施したもののようです。

こちらがオリジナル色の車体

こちらが大雄山線オリジナル色の車両(以前に撮影したもの)。
現状大雄山線の車両は一つ前の写真のリバイバルカラー車も含めて1形式(5000系)ですが、オリジナル色の車両でもいくつかのカラーバリエーション(緑・黄色など)が見受けられました。

大雄山最乗寺の参拝目的で作られた路線

大雄山線は曹洞宗の名刹である大雄山最乗寺の参拝客の利便を目的として大正14年(1925年)に開通したという説明書きがありました。
失礼ながら、今まで大雄山という山があってその山の最寄り駅だと思っていましたが、大雄山は山ではなく「最乗寺の山号」だったのですね。
尤も最乗寺の山の中にあるのであながち間違いではないのですが…。

大雄山線にも鉄道むすめがいる

大雄山線にも鉄道むすめが存在し、「塚原いさみ」という名前。

駿豆線の「修善寺まきの」

こちらは駿豆線の「修善寺まきの」。
(一昨年のGW期に撮影)
伊豆箱根鉄道は駿豆線・大雄山線それぞれに鉄道むすめの設定があります。
駅内では両鉄道むすめのグッズ販売も行われていました。

前置きはこれまでにして、電車に乗車して終点の大雄山駅まで向かいます。

小田原を発車後すぐに次の駅に到着する

小田原を発車後すぐに次の駅(緑町)に到着します。

東海道線・新幹線の線路の下を潜り抜ける

その後JR線(東海道線・新幹線)の線路の下を潜り抜けて進路を北へ。
※上部分が青くなっているのはガラス上部に日除けフィルムが貼られているため

駅ホームの向こうに小田急線が見える

駅ホームの向こうに小田急線(の線路)が見えます。

五百羅漢駅

この駅は五百羅漢というインパクトのある駅名。

山方面へと向かう

小田急線の線路に続いて小田原厚木道路(小田厚)の下を潜り抜けた後、進路が北西へ変わり山方面へと向かいます。

相模沼田

相模沼田駅。
小田原周辺で旧国名の「相模」が付く駅名はここと御殿場線の相模金子駅だけです。
(神奈川中部では相模大野・相模大塚などの駅名がいくつかある)

途中川を渡る

途中川を渡りますが、酒匂川ではなく支流の「狩川」になります。

対向列車とすれ違い

途中対向列車とすれ違いますが、線路が単線ながらも本数が割とある(日中でも15分程度の間隔)のですれ違いの頻度もそれなりにあります。
元々大雄山最乗寺の参拝目的で作られた路線ではあるものの、地域密着の通勤路線として機能しているようです。

富士フィルム前

終点大雄山の一つ手前の駅名はずばり「富士フィルム前」。
富士フィルムの工場の最寄り駅になっているので、まさしく通勤目的でできた駅ということですね。
特定の企業名を冠した駅名としては以前乗車した岳南電車の「ジャトコ前」などいくつかありますが…。

終点の大雄山駅に到着するところ

終点の大雄山駅に到着するところ。
駅ホームの両脇は留置線と車庫(修理工場)になっている模様。

大雄山駅に到着

大雄山駅に到着。
小田原からの所要時間は20分強といったところ。

鉄道むすめの旗も

駅内には鉄道むすめの旗も。

大雄山駅の駅舎

大雄山駅の駅舎はシンプルな構成。
横には「金太郎のふるさと」ということで熊(?)に乗った金太郎像もありました。

ここは南足柄市になり、駅の近くには南足柄市役所もあります。

車庫内には昔の車両が保存

駅隣の車庫内には昔の車両が保存されていましたが、動くのでしょうか?
(保存状態から察すると動態保存っぽい)

ここ(大雄山駅)から最乗寺に向かいますが、目的地までバスで10分程度とのこと。
ただちょうどバスが発車した後だったので、30分ほど待って次のバスにのります。

バスで最乗寺まで

ということで10分程度で最乗寺に到着しました。
※バス停に表記のある「道了尊」は最乗寺の別名

ちなみに徒歩で行くと1時間近くかかると思います…。

最乗寺 入口

バス停の少し先に土産屋・食堂があり、その先が最乗寺の入口。

立派な造りの山門

立派な造りの山門(三門)。

杉並木を進み

参道の杉並木を進み、

門を潜り抜けると…

参道右手の門をくぐり抜けると…

境内に到着

境内に到着。

最乗寺の案内板

最乗寺の案内板。
本堂・御真殿と続き、一番奥(図の左上)に奥の院があります。
※入山料は特にかかりません

書院

境内に入ってまず見えたのがこの堂ですが、本堂ではなく書院。

書院の左手にある本堂

本堂は書院の左手、階段を上った先にありました。

本堂の奥にある多宝塔

本堂の奥にある多宝塔。

多宝塔の右手には滝が

多宝塔の右手には滝が。
「洗心の滝」という名前がついています。
(滝に打たれて身を清めるということか…)

御供橋と結界門

境内の奥へつながる「御供橋」と、その先にある「結界門」。

御真殿

結界門をくぐり右側の階段を上ると御真殿。
こちらが真の「本堂」といった佇まい。

別の角度から

御真殿を別の角度から。
手前に天狗のうちわと鉄下駄が並べられていますが…

世界最大の下駄

最乗寺は天狗が守護神として祀られており、境内には天狗像やうちわ・下駄などが各所に点在しています。
上の写真の赤い鉄下駄もその一つですが、曰く「世界最大の下駄」だそうです。
(重さは3トン以上あるそう)

お供え物の鉄下駄も並べられていた

巨大鉄下駄の手前にはお供え物の鉄下駄も並べられていました。

初代の巨大鉄下駄

こちらは初代の巨大鉄下駄で山門からの参道の奥、メインの境内の手前にありました。

奥の院の入口

御真殿(巨大鉄下駄)の左手の道を奥に進むと、奥の院の入口。
登山道の入口を思い出しますが…。

長い階段

奥の院といえば大抵山の上にあり、最乗寺も例外でなく長い階段が続きます。
階段の両脇には天狗像もあります。

あと少し

頂上(奥の院)まであと少し…。

奥の院に到着

奥の院に到着。
夏場の山登りはちょっときつい…。

スタンプラリーが開催中だった

奥の院も含め、境内のパワースポットを巡るスタンプラリーが開催中でした。
寺の創設に関わった「道了尊」や「慧春尼」などの人物が今風のイケメン・美女にキャラ化されたイラストも見受けられます。
境内を一通り周るため結果的にスタンプラリーのポイントは一巡することになりましたが、スタンプラリーをやる余裕はなかったのでスタンプは受領しなかったですが…。
(ちなみに御朱印は境内に入った時点で受領しました)

階段を下りメインの境内に戻る

奥の院から先、明神ヶ岳方面へ向かうハイキングコースもありますが、当然ハイキングをする余裕はないので引き返して階段を下りメインの境内に戻ります。

メインの境内に戻ってきた

ということでメインの境内に戻ってきました。
(奥が本堂・手前にちらっと見えるのが開山堂)

慧春尼 火定の跡

別の角度から

一旦境内を出て東の山方面に進んだ場所にある「慧春尼 火定の跡」。
ここもスタンプラリーのポイントらしい。

御開山廟堂

その奥にある「御開山廟堂」。
右手の坂道を上り続けると奥の院に辿り着くそう。
(逆に言うと奥の院の裏手に「帰り道」と案内のあった坂道があったので、その坂を下るとここまで来れるということか)

昼食の天狗そば

境内を一通り周ったのでバスで大雄山駅方面に戻りますが、次のバス到着まで多少時間が空いたのでバス停手前の食堂で早めの昼食を。
おすすめは「天狗そば」ということだったので注文してみました(冷やしの方)。
なかなかの美味。

仁王門

その後土産を買って帰りのバスに乗りましたが、途中の仁王門バス停で下車。
最乗寺への参道の途中にある仁王門ですが、なかなかに立派な造り。

最乗寺周辺の案内図

ちょうど四丁目に当たる

最乗寺への参道は一丁目から二十八丁目までの区間に分けられており、仁王門の位置はちょうど四丁目に当たる模様。

一丁目の碑?

参道一丁目のバス停

参道一丁目というバス停もあることから、これが一丁目の碑か?

南足柄神社

参道一丁目バス停の近くにある南足柄神社。

大雄橋から見た狩川

大雄山駅の手前にある橋(大雄橋)から見た狩川。

大雄山駅に戻ってきた

ということで大雄山駅に戻ってきました。
折しもちょうど正午を回ったところ。

帰りの電車も行きと同じ車両

奇しくも"帰りの電車も行きと同じ車両…。
旧塗装ラッピング車ですが、元が鋼製車体と思えるほど違和感は全くありません。
(前にも触れましたがステンレスの車体にラッピングを施したもの)

塚原

井細田→いさみ?

ちなみに大雄山線の鉄道むすめ「塚原いさみ」の名前の由来ですが、この2駅が元の模様。
井細田(いさいだ)→いさみ、ということでしょうか?

巨大な小田原ちょうちん

そして再び小田原駅に到着。
巨大な小田原ちょうちんですが、これはJR線改札の上にあるもの。

神奈川警察×三国志のコラボポスター

駅で見かけた神奈川警察×三国志(コーエーテクモ)のコラボポスター。
三国志の時代に暴力団が存在したかは甚だ疑問ですが…。
ちなみにキャラクターは上から劉備・関羽・張飛。

マナーアップのポスターとしては秀逸だと思う

三国志のコラボポスターといえばこちらも。
以前見かけた横浜市営地下鉄とのコラボポスターですが、「よもや歩きスマホなどなさいますな。」というセリフはマナーアップのポスターとしてはかなり秀逸だと思いました。
※キャラクター:諸葛亮・呂布

覇王の座は譲らぬが、この座席は譲ろう

以下同じく横浜市営地下鉄×三国志のコラボポスター
「覇王の座は譲らぬが、この座席は譲ろう」
※キャラクター:曹操

今の時世では車内飲酒は完全NGですが…

「酒はほどほどに」→今の時世では車内飲酒は完全NGですが…。
※キャラクター:関羽・張飛

せりふは同じ

「我ら、生まれた日は違っても…」のせりふは今回と同じですね。
※キャラクター:劉備

ちょうどロマンスカーが到着したところ

で、小田原から今度は箱根登山鉄道(登山電車)に乗車するのですが、こちらは改札とホームが小田急線と共通。
端の上り線ホームにちょうどロマンスカー(最新のGSE車)が到着したところでした。

登山電車の駅名標

ホーム内には登山電車専用の駅名標も。
登山電車の駅名標の場合、標高も記載されています(小田原は14M)。

箱根湯本までは小田急線の車両で運用

登山電車といっても箱根湯本までは小田急線の車両で運用されています。
(ということでこの電車に乗車してまずは箱根湯本まで)

少しの間東海道線の横を走行

小田原駅を発車後少しの間東海道線の横を走行。
先に見えるトンネルを抜けた後右手にカーブして山方面へと進路を変えます。
※以後しばらくはかぶりつきにて撮影

箱根板橋駅

1駅先の箱根板橋駅に到着するところ。
手前の高架橋は東海道新幹線。

国道1号線を渡る鉄橋

国道1号線を渡る鉄橋。

箱根湯本までは国道1号線に沿って走行

箱根湯本までは国道1号線に沿って走行。
奥に見える高速道路は小田原厚木道路(小田厚)の終点付近。

風祭駅に到着するところ

風祭(かざまつり)駅に到着するところ。
駅の改装前(登山電車が小田原まで直通していた頃)はホームの長さが足りず小田急車の場合一部車両のドアが開きませんでしたが、現在は小田急車(4両編成)でも全ての車両でドアが開けるようになりました。
(前の箱根板橋駅と次の入生田駅でも同様)

風祭駅の駅名標

風祭駅の駅名標。
当駅の付近に箱根駅伝の小田原中継所(往路の場合4区~5区)があります。

右側の線路のレールが3本ある

入生田駅 駅名標

次の入生田(いりうだ)駅ですが、右側の線路のレールが3本。
先に小田原~箱根湯本間は登山電車の乗り入れができなくなったと記載しましたが、当駅の手前(小田原寄り)に登山電車線の車庫がある関係で片側のみレールを3本設けて登山電車が走行できるような造りになっています。

対向列車とすれ違い

同駅で対向列車と行き違いのため少々停車。
行き違いの電車も小田急車ですが、登山電車と提携しているスイスのレーティッシュ鉄道カラーでした。

ポイントの構造も複雑

行き違い後に入生田駅を発車するところですが、ポイントの構造も複雑。
といっても登山電車の車両(標準軌)は直進しかできないようになっていますが…。

次の箱根湯本までは3線区間が続く

ということで次の箱根湯本までは3線区間(狭軌と標準軌の両用)が続きます。

箱根湯本駅に到着するところ

乗車中の電車の終点となる箱根湯本駅に到着するところ。
左側の線路(現在走行中で先は行き止まり)と右側の線路(奥で登山電車の車両が停車中)とでレール幅が違うのが確認できます。
(登山電車側のレールの方が広い)

こういった異なるレール幅の線路が交錯する光景は山形新幹線の駅構内などでも見かけましたが…。

箱根湯本駅に到着

ということで箱根湯本駅に到着。
同駅の標高は96M。
小田原駅の標高が14Mだったので、ここまでの標高差は82Mといったところか。

ちょうどロマンスカーが発車するところだった

ホームの反対側ではちょうど特急列車(ロマンスカー)が発車するところでした。

いよいよ登山電車に乗車

ここからいよいよ登山電車に乗車。
電車は3両編成ですが写真の先頭車両は最新型の3000形「アレグラ号」。

車内にあるアレグラ号のネームプレート

車内にあるアレグラ号のネームプレート。
車両デザインは岡部憲明アーキテクチャーネットワークで、50000形(VSE)以降のロマンスカーと大山ケーブルの車両デザイン担当と同じ。
前面展望抜群の大きな窓が特徴です。

旧型車両がちらりと見える

発車前の前面を見ると旧型車両(モハ1形)がちらりと見えました。

ここから先は急勾配が続く

箱根湯本駅を発車。
ここから先は登山電車のみ走行可能な区間となり、急勾配&急カーブが続きます。

塔ノ沢駅

塔ノ沢駅 駅名標

次の塔ノ沢(とうのさわ)駅はホームの両側をトンネルで挟まれた造りで、秘境感が漂います。

渓谷間の鉄橋を渡る

トンネルを抜けて渓谷間の鉄橋を渡るとまたトンネルです。

急勾配の先は…

そして急勾配の先は…。

1回目のスイッチバック地点

行き止まり。
この地点は「出山信号所」といい、ここで1回目のスイッチバック(方向転換)を行います。
一つ前の写真で右側に上る線路が見えましたが、方向転換後そちらに向かいます。

下にちらっと先程渡った鉄橋が見える

信号所に停車中、下にちらっと先程渡った鉄橋が見えました。
実は先程の鉄橋からここまで180度カーブしていた訳で、ループとスイッチバックを併用して急勾配を克服している訳ですね。

下り電車を後に右側の線路へ

信号所で行き違いした下り電車を後に、右側の線路へ進みます。
※ここから次の大平台駅まで逆かぶりつき視点

スイッチバック直後でもこれだけの勾配差がある

下り電車の姿が遠くなりましたが、スイッチバック直後でもこれだけの勾配差があることが分かります。

大平台駅に到着したところ

坂を上がって大平台駅に到着するところ。
同駅で2回目のスイッチバックを行います。

下り電車到着後に進行方向を変えて発車

下り電車到着後に進行方向を変えて発車。
下り電車が通った右側の線路へと進みます。
※再びかぶりつき視点

踏切を渡ると…

踏切を渡ると…

またもや行き止まり

またもや行き止まり。

上大平台信号場

上大平台信号場…ということでまたもやここでスイッチバック。
箱根登山鉄道では乗客の乗り降りを行わない信号場にも駅名標が設置されており、下には「急勾配を登るため3ヶ所でスイッチバックを行います」との説明書きがありました。

進行方向が変わったので…

進行方向が変わったので、再び逆かぶりつき視点に。
※以後方向転換はないので、終点の強羅まで逆かぶりつき

仙人台信号場

再び信号場(仙人台信号場)ですが、ここでは方向転換はなく対向列車との行き違いのみ行います。
(次の駅まで距離が長いため)

あじさいのシーズンにはライトアップも行われる

箱根登山鉄道ではあじさいのシーズン(6月)にはにはライトアップも行われ、「あじさい電車」として臨時列車も運行されます。

鉄道模型のような急カーブ

この辺りはまるで鉄道模型のような急カーブも見られます。
(普通の線路ではありえない急カーブをこう形容する)

かなりの急勾配

この辺りもかなりの急勾配。
実は箱根登山鉄道ではかつての碓氷峠を凌ぐ80パーミル(1000分の80=8%)の勾配があったりします。
※碓氷峠(横川~軽井沢間)の最大勾配は66.7パーミル

2年前の台風被害での復旧区間

この辺りは2年前(2019年)の台風被害での復旧区間。
復旧までにおよそ1年間かかったことから、かなり大掛かりな復旧工事であったことが伺えます。

小涌谷踏切を通過するところ

沿線で唯一国道1号線と平面交差する、小涌谷踏切を通過するところ。
箱根駅伝開催時は逆に登山鉄道の電車側が一旦停止する(ランナーを優先する)そうです。

終点直前では少し直線区間もある

間もなく終点の強羅ですが、終点直前では少し直線区間もあります。

強羅駅に到着

ということで終点の強羅駅に到着。
(強羅駅の標高は541M)
箱根登山鉄道の終点ですが、右の行先に「ケーブルカーのりかえ」とあるので鉄道路線としては更に続きます。
(ケーブルカーも鉄道路線に含まれます)

先頭車両は2000形

強羅駅到着時の先頭車両は反対側の2000形でした。

保線用車両がなかなかユニーク

ホームの反対側には保線用車両と思わしき車両が停車していましたが、登山鉄道というためかなかなかユニークな構造です。

山小屋風な強羅駅の駅舎

山小屋風な強羅駅の駅舎。

強羅駅の別名はサン・モリッツ?

強羅駅の別名はサン・モリッツ?

下にはスイスのレーティッシュ鉄道と友好関係を築いている旨の説明があり、箱根登山鉄道で運用されている車両でもベルニナ号(1000形)・サン・モリッツ号(2000形)の愛称が付けられています。
(3000形「アレグラ号」も含む)
またレーティッシュ鉄道側でも「箱根」と命名された車両も走っているとのことです。

駅構内にはモハ1形の車両模型も展示

駅構内(改札口前)には古参の車両である「モハ1形」の車両模型も展示されていました。




とりあえず当日の乗り鉄行程としてここ強羅駅への到達を目指していたので目標は達成したのですが、ここからどうしたものか…。
前日まではこの先のケーブルカーやロープウェイ・バス等を乗り継いて御殿場まで辿り着くといったルートも検討していましたが、現在の時間(ちょうど14時を過ぎたところ)を考えるとそれは無理そうなので断念。
なので駅の周辺に何か観光地があるのか確認したところ、「箱根強羅公園」が歩いてすぐの場所にあるようなので行ってみました。

箱根強羅公園 入口

駅から坂を少し上がった先が箱根強羅公園の入口。
強羅駅から徒歩5分かからないと思いますが、一応最寄りの駅はケーブルカーの「公園下」駅。

公園の中央に大きな噴水がある

箱根強羅公園は大正時代に造られた日本初のフランス式庭園で、公園の中央に大きな噴水とシンボルツリーとなる樹齢100年を超える巨大なヒマラヤスギがあるのが特徴です。
※入園料:550円

熱帯植物館には普段見られないさまざまな熱帯系植物がある

まずは入口を入って右手方向にある熱帯植物館へ。
普段見られないさまざまな種類の熱帯系植物を見ることができます。
館内は温室状態になっており、一定の温度(と湿度)が保たれています。

何故か巨大なカブトムシの模型も

熱帯系植物に混じって何故か巨大なカブトムシの模型も。
世界最大のカブトムシと言われるヘラクレスオオカブトムシと思われますが、さすがに実物よりは大きいはず…。

小さな滝もある

館内には小さいながら滝もありました。

確かにパイナップルだ

パイナップルの木ということですが、確かにパイナップル(の実)がなっています。

かなり奇妙な樹形…

これはかなり奇妙な樹形…。
幹の下部のうろこ状に見えるのはどうやらツタが這っているようです。

一見花に見えますが…

熱帯植物館に隣接するブーゲンビレア館へ。
ブーゲンビレアの木にきれいな赤紫の花が咲いているように見えますが実は…

花ではなく葉が変化したものらしい

下にある解説によると、花ではなく葉が変化した「ほう」と呼ばれるもので本当の花は綿状の部分とのこと。
一つ前の写真をよく見ると、赤紫の「ほう」の中心にある小さな白いものが花、らしい…。

一部和風な空間もある

冒頭で洋風(フランス式)の庭園と記載しましたが、一部和風な空間もあり。
奥の茶室は抹茶を頂きつつ内部のができます(別途料金がかかります)。

ちなみに箱根強羅公園は開園当初は洋風と和風の両方の庭園がありましたが現在和風庭園の部分は上方にある箱根美術館内の庭園となっているため、和風の部分はこの茶室周辺のみとなります。

大きな藤棚もある

上に行くと大きな藤棚もありました。
さすがに夏場はシーズンではないので花は無く葉のみの状態でしたが…。
年数が経っていることもあり、根元の幹部分はかなり太いです。

パンパスグラスという草

ススキに似た花がついていますが、「パンパスグラス」という草だそう。

敷地上部から巨大ヒマラヤスギを眺める

この辺りがちょうど公園敷地の一番奥(最上部)。
手前にバラ園、その奥に公園のシンボルツリーである巨大なヒマラヤスギが見えます。

ちょっとシーズンからはずれている

バラ園内も花が少々見られましたが、ちょっとシーズンからはずれているようでした。

噴水付近から見た巨大ヒマラヤスギ

噴水付近から見た巨大ヒマラヤスギ。

樹齢100年を超える

このヒマラヤスギは公園開設前の1912~1913年頃に植えられたということで、樹齢100年を超え名実共に強羅公園のシンボルとなっています、と説明があります。
樹高は一番高い所で30m近くになるとのこと。

噴水とヒマラヤスギを同じアングルで撮影

噴水とヒマラヤスギを同じアングルで撮影して公園を後にします。

ケーブルカー公園下駅にて撮影

この後ケーブルカーで終点の早雲山まで行くか登山電車で引き換えすか思案しましたが…。
※写真はケーブルカー公園下駅にて撮影

結局ケーブルカーに乗る

一旦強羅駅に戻った後、結局ケーブルカーに乗ることにしました。

線路はほぼ一直線

このケーブルカー(箱根登山ケーブルカー)の特徴としては
・線路はほぼ一直線
・途中駅が多い(公園下・公園上・中強羅・上強羅の4駅がある)
・勾配はケーブルカーとしては比較的緩やか
・車両が2両編成

といったところが挙げられます。
これらの特徴を纏めると、他のケーブルカーのように麓~山頂を直接結ぶのではなく一般の鉄道路線のような純粋な移動手段的な役割の路線と言えます。
(途中駅にある観光地点も含めて途中下車しながら移動するといった利用法もできるなど)
車両が2両編成というのも、輸送力を重視したものではないかと。
(もちろん勾配が緩いという条件もあると思いますが)

下りケーブルカーと行き違い

行き違い地点には駅がない

下りケーブルカーと行き違い。
ケーブルカーの特性上路線の中間に行き違い地点を設けますが、当ケーブルカーでは行き違い地点には駅がない構造です。
(2枚目の写真は途中の中強羅駅に停車中の状態と思われる)

終点近くはやや勾配が急な感じ

終点近くはやや勾配が急な感じです。
言い忘れましたがここまでの写真は全て進行方向逆(逆かぶりつき)にて撮影。

終点の早雲山駅に到着

ということで終点の早雲山駅に到着。

駅ナンバリングが振られている

早雲山駅の駅名標ですが、小田急線系統の「OH」を冠する駅ナンバリングが振られていたりします。
ちなみにOHの駅ナンバリングですが、この後続くロープウェイ・果ては芦ノ湖の遊覧船の発着場にも振られています。

ロープウェイ乗り場も兼ねている早雲山駅の駅舎

早雲山駅の駅舎はケーブルカーの他にロープウェイ乗り場も兼ねています。
駅舎の2階がロープウェイ乗り場で、その右側(谷側)は足湯がある展望台となっています。

展望台から見た麓の風景

展望台から見た麓の風景。
写真中ほどの左側が強羅駅周辺。
奥右側の山の間に海(相模湾)が見えます。

奥は仙石原方面か?

展望台の左側の風景。
奥は仙石原方面か?(にしては距離が近い気がします…)

帰りは徒歩で…

箱根登山ケーブルカーの路線長がほぼ直線で2km程度とのことだったので歩けなくもないなと思ったので、帰りは徒歩で強羅駅まで戻ることに。
箱根といえば別荘や会社の保養施設が多いですが、会社の保養施設(と思われる建物)が閉鎖している光景を多く見かけました。

ケーブルカー上強羅駅の入口

ケーブルカー上強羅駅の入口。
この辺りから強羅駅までは道もほぼ直線なのですが…

かなり急な坂道

つまるところ横を走行するケーブルカーの勾配とほぼ同じなので、かなり急な坂道。
帰り道の場合下り坂なので、体力的な疲れはないものの足がかなりしんどかったです…。
(山登りの下りと同じ)

中強羅駅に立ち寄り

下り坂の途中でケーブルカー中強羅駅に立ち寄り。

駅ホームから麓側の線路を見る

駅ホームから麓側の線路を見ると、奥に行き違いポイントが見えました。

強羅駅まであと少し

強羅駅まであと少しですが、足が…

下りの登山電車に乗車

何とか強羅駅に辿り着き、下りの登山電車に乗車します。

電車の側窓越しに撮影

下り電車ではかぶりつき(もしくは逆かぶりつき)不可につき、電車の側窓越しに撮影してみました。
急カーブだとこのように側窓越しでも先頭車両が見えます。

小涌谷駅

小涌谷駅に停車中。

小涌谷踏切を再び通過

小涌谷踏切を再び通過。
今度は側窓から撮影したので道路が正面に見えます。

復旧箇所を通過

ぎりぎりです撮れましたが復旧箇所を通過。

かなりの急カーブ状態で停車中

行き違いの仙人台信号所で停車しているところですが、かなりの急カーブ状態で停車中…。

かなりの急勾配であることが分かる

上大平台信号場

上大平台信号場で方向転換のため停車中。
この写真のみかぶりつきで撮影できましたが、見た目でもスイッチバックを行わないと通過できないかなりの急勾配であることが分かります。
※左手が強羅方面、右手が大平台方面

大平台駅で途中下車

駅ホームの屋根上から撮影

次の大平台駅で途中下車します。
(この後触れますがある狙いがあったため)

改札も一旦出る

改札も一旦出ます。
写真には写っていませんが左側は国道1号線です。
尚大平台駅は日中は有人駅ですがこの時間帯(17時頃)は無人でした。

大平台駅周辺の案内図

大平台駅周辺の案内図。
やはりシーズンのあじさいが見どころのようです。
その他国道1号線のヘアピンカーブ(箱根駅伝の名所)などがあります。

駅構内のポイント

駅構内のポイント。
奥の右手が上り(強羅方面)、左手が下り(箱根湯本方面)。

スイッチバックなのでホームの奥は行き止まり

大平台駅もスイッチバック地点なので線路の反対側、ホームの奥は行き止まりになっています。
タイミング的にほぼ全ての列車が当駅で列車行き違いを行いますが、上り列車(強羅方面)が奥のホーム(駅名標が見える方)、下り列車(箱根湯本方面)が手前のホーム(自分が立っている方)に停車する仕組みになっています。

何本か電車を見送り…

上りの強羅行き

何本か電車を見送り…

目的の電車が到着

目的の電車が到着するところ。
ちなみに左側の車両ではありません。
1000形(ベルニナ号)のオリジナル色もポイント高いのですが…

多分唯一現役と思われるモハ1形の編成

多分唯一現役と思われるモハ1形の編成が到着。

車内はなかなかの混雑

2両編成ということもあり車内はなかなかの混雑ですが、乗車します。

箱根湯本に戻ってきたところ

車内混雑&日没ということもあり途中省略、箱根湯本に戻ってきたところ。
一度方向転換をしている関係で前後の車両が入れ替わっています。
(反対側は旧塗色だった)

旧型車&クロスパンタという構成も面白い

レトロな車内もさることながら、屋根上を見ると旧型車にはあまり見られない下枠交差型のパンタグラフ(クロスパンタ)であるのも面白いです。

ちょうどロマンスカーが発車するところ

ホームの反対側ではちょうどロマンスカー(30000系EXE車)が発車するところですが、当然今回も縁は無く…

各駅停車の小田原行きに乗車

各駅停車の小田原行きに乗車して戻りました。
この後の写真は撮っていませんが、小田原からの帰路は小田急線、海老名から相鉄線で横浜まで戻りました。

ということで今回の行程終了。
日帰りで大雄山経由で箱根に来た関係でかなり中途半端な行程でしたが、箱根周辺の観光地を一通り周るには最低でも1泊しないと難しいと思うので、早雲山から先の大涌谷・芦ノ湖方面などの観光はまたの機会にしたいと思います。