GWのお出かけその1~青梅めぐり(塩船観音つつじまつり+α) [お出かけ・小旅行]
正確にはGW前の平日ですが、青梅めぐりということで塩船観音つつじまつりに行き、その後青梅鉄道公園を含めて散策をしてみました。
塩船観音寺入口の山門前。
平日ですが結構なにぎわいでした。
参考:塩船観音寺ホームページ
最寄り駅はJR青梅線の河辺(かべ)駅。
河辺駅からバスで10分、最寄りバス停から徒歩5分くらいです。
(河辺駅から直接徒歩で40分くらいなので、歩けなくもない)
河辺駅を出るとご覧の通りつつじまつり開催中の垂れ幕が。
バスも臨時便が出るほどではなかったもののほぼ満員状態でした。
駐車場もあるので車でも可能ですが、つつじまつりり開催中は満車になる恐れがあるので公共交通機関を使った方が良いかも。
(案の定当日も満車気味でした…)
ちなみにつつじまつり開催中のみ別途入山料(大人300円)がかかります。
(駐車場についてもつつじまつり開催中のみ有料:1日700円)
境内の建物。
写真上から阿弥陀堂・本堂・薬師堂。
塩船観音寺の建物は屋根が茅葺きのものが多いのが特徴で、文化財的にも貴重です。
(山門・阿弥陀堂・本堂は国指定重要文化財、薬師堂は青梅市有形文化財)
本堂には御本尊である千手観音像が安置。
絵馬を見ると、いつの間にか萌えキャラができていました。
塩船観音寺公式マスコットキャラクターの「やおびくにちゃん」。
つつじまつり50周年を記念してできたキャラクターだそうです。
http://www.shiofunekannonji.or.jp/yaobikunityan.html
一通りお参りを済ませた後はつつじ園地に。
ご覧の通り当日は快晴の実に良い天気でした。
今年は例年より暖かいこともあってつつじの開花も早く、当日(4月26日)は中咲きのつつじを中心にほぼ満開でした。
前回(5年程前)はGW期間に行きましたが、ちょうどその頃満開状態でした。
参考:前回の記事
つつじ園は敷地の中央にある護摩堂を囲む形で広がります。
赤色の花(キリシマツツジ系)がひときわ目立ちます。
園地の最奥、頂上地点にある平和観音像。
つつじ園のランドマークともいえる巨大な仏像です。
正しくは「塩船平和観音」という名前。
観音像の足元から見たつつじ園全景。
前の写真の位置から向かって右手を見ると、富士山も見えました。
(写真中央の白い部分が富士山)
園地の裏手はゴルフ場(青梅G・C)。
最近PS4でNewみんなのゴルフをプレイしているので、見慣れたというか親近感が沸く風景です。
とはいってもさすがにリアルゴルフには手を出せませんが…。
手前に見える白い柱はOBゾーンの境界を示すもの。
(柱の手前がOBということか)
ちなみにこの場所に来る場合一旦つつじ園を出る必要がありますが、つつじ園の入山チケットを持っていれば観音像付近にある裏ゲートの係員にチケットを見せれば自由に行き来できます。
(もちろん当日入山分のチケットである必要がありますが)
裏ゲートから観音像下に戻り、逆の斜面を下ります。
やはり赤色のつつじが鮮やか。
赤色の他白・薄紫色のつつじも見頃でした。
(クルメツツジ・オオキリシマツツジ系)
遅咲きのリュウキュウつツツジ系はまだつぼみの状態でした。
ちょうどGW中(この記事を書いている時)が見頃かも。
園地を周回して、中央の護摩堂に到着。
護摩堂にはマスコットキャラ「やおびくにちゃん」の元となる八尾比丘尼尊像が安置されています。
この後休憩所で昼食を取り…
ふと、お酒が飲みたくなったので休憩所でおビールを購入。
ビールを飲みつつ花見。
ちょうど中央の頂上に観音像が見える格好のビューポイント。
極楽浄土ってこんな光景?な感じでなかなかでした。
つつじまつりの観覧はここまでにして、時間もまだあるのでついでに近くのスポットに行こうと考えたところ…
青梅駅の近くに青梅鉄道公園があるのを思い出したので、そこを目指すことに。
バス・電車では遠回りでここ(塩船観音)から徒歩でも40分程度なので、またもや移動は徒歩ということで。
(上の地図で永山公園の付近に鉄道公園があります)
途中、沿道のつつじも満開でした(見事な開花ぶり)。
鉄道公園に向かう途中で吹上しょうぶ公園に立ち寄ってみました。
ここ吹上しょうぶ公園でも花しょうぶの開花期(5月下旬~6月下旬)に「吹上花しょうぶまつり」が開催されますが、まだ開花前でした。
※花しょうぶまつり開催中は入園料(200円)がかかります。
再び公道に戻り鉄道公園を目指して歩き続けますが、目的地の手前付近で上り坂に。
鉄道公園ってそんな高台にあったっけ…?
ということでようやく鉄道公園に到着。
青梅鉄道公園は屋外展示のSL(蒸気機関車)がメインの鉄道施設で、鉄道博物館ではなく鉄道公園という位置づけということもあって主に子供向けの運転シミュレーター機器や遊具が多くあるのが特徴。
(今まで行った鉄道施設では碓氷鉄道文化むらが内容的に一番近いかも)
入園料も100円とリーズナブル。
まだ国鉄だった時代の1962年(昭和37年)開業という歴史ある施設で、小規模ながら展示されている車両も貴重なものが多いです。
他の鉄道施設と違い既存線路の近くではなく丘陵の上にあるというのも特徴ですが、最寄りの青梅駅から徒歩15分で坂道があるのが難点か…。
参考:青梅鉄道公園ホームページ
ということでまずは屋外展示のSLを拝見。
1872年(明治5年)の日本で最初の鉄道(新橋~横浜間)開業時に使われた機関車の1両である110形蒸気機関車。
別名「3号機関車」とも呼ばれ、鉄道博物館に展示されている1号機関車と共に貴重な存在です。
(鉄道記念物指定)
この110形機関車については写真のように片側が内部が見えるように外装が一部カットされた状態で展示されています。
こちらは明治後期に作られた2120形蒸気機関車(2221号機)。
別名「B6」とも呼ばれ、当初は貨物・勾配区間用、その後昭和30年頃まで入換用として長きに渡り活躍した機関車です。
こちらも明治後期に作られた5500形蒸気機関車(5540号機)。
中長距離用の旅客用機関車として使われ、機関車と炭水車が別々となっているテンダ式蒸気機関車。
大正時代に国産初の本格的な標準形式として作られた8620形蒸気機関車、通称「ハチロク」。
ハチロクといえば車ではAE86(頭文字Dで主人公が乗っているトレノ等)を指しますが、鉄道車両では8620形を指します。
あと某美少女ゲームで擬人化されたヒロインもハチロクでしたね。
ちなみに青梅鉄道公園で展示されているハチロクの形式はずばり8620。
つまりは8620形の栄えある初号機ということで、これまた貴重な存在です。
後ろから見た8620形。
D51など後の蒸気機関車と比べると無骨なデザインですね。
8620形の運転室。
近年の電車等の運転室と違い計器やバルブといった多数の機器があり、これだけでも蒸気機関車がいかに複雑な構造であることが伺えます。
この8620形など展示されている一部の蒸気機関車は運転室内まで見学が可能です。
8620形と同時期に作られた貨物用の9600形、通称「キューロク」。
9600形は合計784両が作られましたが、こちらのキューロクも「9608」とかなり若い番号です。
(動態・静態保存も含めて現存する9600形では最も古い車両)
後ろから見た9600形。
ボイラーの取り付け位置が高い構造であることも相まって、かなりどっしりとした印象を受けます。
ちょうど記念館1階にある鉄道模型ジオラマの運転が始まるということで、見に行ってみます。
記念館1階の展示室にある鉄道模型ジオラマはHOゲージという規格(Nゲージより大型)ということもありかなりの規模で見ごたえがあります。
ジオラマの運転はオペレーターが手元の操作盤で動かしていますが、手動ではなくある程度パターン化されているようでした。
車両は新幹線の他、首都圏や青梅線沿線のものが中心。
懐かしの201系電車の姿も(201系はそれほど昔ではないか…)。
初代東北新幹線の200系。
これはちょっと懐かしいか。
初代成田エクスプレス(253系)のミニチュア版。
これはかわいい。
お子様に人気のきかんしゃトーマスも…。
この他アンパンマン列車などもありました。
ちなみに上には青梅鉄道公園も再現されています。
鉄道ジオラマの走行時間は約10分間。
運転時刻は10:30・11:30・13:30・14:30・15:30の5回。
記念館には鉄道ジオラマの他各種資料の展示や、運転シミュレーター機器や遊具もあり。
なにげに電車でGO!3(通勤編)の筐体もあったので、これも貴重かも。
尤もこれらの機器で遊ぶ際は別途有料(1プレイ100~200円位)なので、一通り遊ぶと結構な金額になるという落とし穴も…。
記念館の建物自体は開業時からそのままなので近年開業した鉄道施設と比較するとさすがに古さは否めない…というかそこはかとなく昭和の雰囲気が漂います。
(そこがまたいいとも言える)
ちなみに昔は入場無料で、記念館内に食堂(レストラン)もあったようです。
恐らく記念館の2階が昔食堂だったと思われますが、2階の展示コーナーと遊具コーナー(電車でGO!3の筐体もここにある)が妙に広い空間に感じられるのはそのためかもしれませんね。
この後は再び屋外展示車両の見学に戻ります。
記念館のちょうど裏手に展示されているのが初期の国産電気機関車であるED16型。
晩年には南武線・青梅線で貨物輸送に使われたので、青梅線にゆかりのある車両とも言えます。
型式のプレートが隠れていますが、ED16 1なのでこれまた初号機。
黎明期の国産電気機関車ということもあり、準鉄道記念物に指定されています。
※今年3月に、国の重要文化財として指定された模様
こちらはSLの代名詞とも言えるデゴイチことD51形。
きれいに塗装されています。
デゴイチを後ろから。
同サイズのSLとしては以前C51形も展示されていましたが、現在は鉄道博物館に移設展示されているので園内で最大のSLはこのD51形となります。
こちらも日本の代表的SLと言えるC11形。
タンク型機関車(本体と給炭水タンクが一体となっている構造)でバック走行も可能(つまり押し返し地点で転車台が不要)なため、ローカル線を中心に全国的に活躍した機関車です。
また現役で走行可能な車両も多く、きかんしゃトーマスに扮する大井川鉄道や最近運行を開始した東武鉄道の「SL大樹」などSL観光列車の牽引機関車としても活躍しています。
ちなみに鉄道公園のC11形も1号機です(C11 1)。
戦前(昭和10年)生まれの通勤型電車であるクモハ40形。
両運転台(運転席が前後についている)の車両で、晩年は"青梅線でも見られました。
この車両は鉄道公園開業時にはなく、鉄道博物館に移設展示されたC51形と入れ替わりでこの場所に展示されています。
超レア機関車と言えるE10形。
国鉄で最後の新製蒸気機関車で、ここでしか見れない車両です。
(京都の梅小路にも存在しない)
動輪が5つという特殊な構造で、急勾配線区である板谷峠(東北地方)の補機用として作られたもののほどなくこの区間が電化されてお役御免となり、その後各所を転々として最後は米原~田村間の交直セクションでの「つなぎ運用」という本来とはかけ離れた利用をされたという悲運の機関車でもあります。
E10形を横から。
動輪が5つ!というのは確かにすごい。
E10形はカーブを曲がりやすくするために中間の動輪はフランジ(線路にかかる出っ張り)がないと説明がありましたが、近くによって見ると確かにフランジがないことが確認できます。
※手前から2番目の動輪
一段下の敷地にある新幹線電車。
初代新幹線の0系電車の先頭車である22形(22-75)。
このように屋外に新幹線電車が展示されている例は珍しく、それゆえ森の中に忽然と新幹線電車があるという風景はなかなかにシュール。
通称「団子っ鼻」と呼ばれる0系の正面。
現行の新幹線車両(N700系など)と比べるとさすがに隔世の感があります。
かなり使い込まれた感ありな運転台。
座席もほつれがあって、保存状態は決して良くない…。
ちなみに新幹線車両の操作レバーはマスコン’(車でいうアクセル)が右側、ブレーキが左側と在来線車両とは逆になっています。
(上の写真ではブレーキの操作レバーは外されている)
国鉄時代を感じさせる客席。
普通車で2+3席の座席配置は現行車両でも変わりないですが、この時期はリクライニングシートではない模様。
天井クーラーのきせもいかにも国鉄車両っぽい。
新幹線車両の台車はなかなかお目にかかれないので、敢えて撮影。
新幹線車両の台車といえば、走行中台車に亀裂が入りあわや大惨事に至ったかもしれないという重大インシデントがあったことで話題になりましたが、この台車は問題なさそう。
(ちょっと時事ネタを振ってみた)
一通り見学を終えた後は鉄道公園を後にして坂を下り、青梅駅へ。
青梅駅の駅舎もこれまたレトロな雰囲気。
標もレトロ…というか端がさびていました。
この後は帰路につき、行程終了。
※追記※
今回目的地に向かうにあたって公共交通機関(鉄道及びバス)を利用したわけですが、途中で運行される車両の世代交代が着実に進んでいる様子を目にしました。
まずは首都圏路線の主力車両となりつつあるE233系。
上が南武線、下が中央・青梅線の車両。
中央・青梅線はいち早くE233系が導入されたので、ほぼ定着した光景となりましたが…。
※上が立川駅、下が拝島駅にて撮影
スーパーあずさの新型車両となるE353系。
ごく最近導入された車両なので、今回初めて見ました。
先代のE351系は振り子式でしたが、E353系は車体傾斜装置にてカーブ区間の高速走行に対応しています。
※立川駅にて撮影
こちらの2枚は転属組。
両方共E231系という通勤車両で、中央・総武各駅停車線で運用されていた車両。
上の写真は武蔵野線用ですが回送車両だったためひょっとしたら運用前?
※立川駅にて撮影
下の写真は八高線用で既に営業運転中。
※拝島駅にて撮影
最後に…
帰路の際に拝島からわざわざ西武線に乗車してみました。
拝島から萩山で多摩湖線に乗り換え国分寺に行き、JR線に戻るというよく分からないルートです。
多摩湖線の車両が黄色でなく白色だったりと、新たな発見もありました。
今回はここまで(その2に続く)。
塩船観音寺入口の山門前。
平日ですが結構なにぎわいでした。
参考:塩船観音寺ホームページ
最寄り駅はJR青梅線の河辺(かべ)駅。
河辺駅からバスで10分、最寄りバス停から徒歩5分くらいです。
(河辺駅から直接徒歩で40分くらいなので、歩けなくもない)
河辺駅を出るとご覧の通りつつじまつり開催中の垂れ幕が。
バスも臨時便が出るほどではなかったもののほぼ満員状態でした。
駐車場もあるので車でも可能ですが、つつじまつりり開催中は満車になる恐れがあるので公共交通機関を使った方が良いかも。
(案の定当日も満車気味でした…)
ちなみにつつじまつり開催中のみ別途入山料(大人300円)がかかります。
(駐車場についてもつつじまつり開催中のみ有料:1日700円)
境内の建物。
写真上から阿弥陀堂・本堂・薬師堂。
塩船観音寺の建物は屋根が茅葺きのものが多いのが特徴で、文化財的にも貴重です。
(山門・阿弥陀堂・本堂は国指定重要文化財、薬師堂は青梅市有形文化財)
本堂には御本尊である千手観音像が安置。
絵馬を見ると、いつの間にか萌えキャラができていました。
塩船観音寺公式マスコットキャラクターの「やおびくにちゃん」。
つつじまつり50周年を記念してできたキャラクターだそうです。
http://www.shiofunekannonji.or.jp/yaobikunityan.html
一通りお参りを済ませた後はつつじ園地に。
ご覧の通り当日は快晴の実に良い天気でした。
今年は例年より暖かいこともあってつつじの開花も早く、当日(4月26日)は中咲きのつつじを中心にほぼ満開でした。
前回(5年程前)はGW期間に行きましたが、ちょうどその頃満開状態でした。
参考:前回の記事
つつじ園は敷地の中央にある護摩堂を囲む形で広がります。
赤色の花(キリシマツツジ系)がひときわ目立ちます。
園地の最奥、頂上地点にある平和観音像。
つつじ園のランドマークともいえる巨大な仏像です。
正しくは「塩船平和観音」という名前。
観音像の足元から見たつつじ園全景。
前の写真の位置から向かって右手を見ると、富士山も見えました。
(写真中央の白い部分が富士山)
園地の裏手はゴルフ場(青梅G・C)。
最近PS4でNewみんなのゴルフをプレイしているので、見慣れたというか親近感が沸く風景です。
とはいってもさすがにリアルゴルフには手を出せませんが…。
手前に見える白い柱はOBゾーンの境界を示すもの。
(柱の手前がOBということか)
ちなみにこの場所に来る場合一旦つつじ園を出る必要がありますが、つつじ園の入山チケットを持っていれば観音像付近にある裏ゲートの係員にチケットを見せれば自由に行き来できます。
(もちろん当日入山分のチケットである必要がありますが)
裏ゲートから観音像下に戻り、逆の斜面を下ります。
やはり赤色のつつじが鮮やか。
赤色の他白・薄紫色のつつじも見頃でした。
(クルメツツジ・オオキリシマツツジ系)
遅咲きのリュウキュウつツツジ系はまだつぼみの状態でした。
ちょうどGW中(この記事を書いている時)が見頃かも。
園地を周回して、中央の護摩堂に到着。
護摩堂にはマスコットキャラ「やおびくにちゃん」の元となる八尾比丘尼尊像が安置されています。
この後休憩所で昼食を取り…
ふと、お酒が飲みたくなったので休憩所でおビールを購入。
ビールを飲みつつ花見。
ちょうど中央の頂上に観音像が見える格好のビューポイント。
極楽浄土ってこんな光景?な感じでなかなかでした。
つつじまつりの観覧はここまでにして、時間もまだあるのでついでに近くのスポットに行こうと考えたところ…
青梅駅の近くに青梅鉄道公園があるのを思い出したので、そこを目指すことに。
バス・電車では遠回りでここ(塩船観音)から徒歩でも40分程度なので、またもや移動は徒歩ということで。
(上の地図で永山公園の付近に鉄道公園があります)
途中、沿道のつつじも満開でした(見事な開花ぶり)。
鉄道公園に向かう途中で吹上しょうぶ公園に立ち寄ってみました。
ここ吹上しょうぶ公園でも花しょうぶの開花期(5月下旬~6月下旬)に「吹上花しょうぶまつり」が開催されますが、まだ開花前でした。
※花しょうぶまつり開催中は入園料(200円)がかかります。
再び公道に戻り鉄道公園を目指して歩き続けますが、目的地の手前付近で上り坂に。
鉄道公園ってそんな高台にあったっけ…?
ということでようやく鉄道公園に到着。
青梅鉄道公園は屋外展示のSL(蒸気機関車)がメインの鉄道施設で、鉄道博物館ではなく鉄道公園という位置づけということもあって主に子供向けの運転シミュレーター機器や遊具が多くあるのが特徴。
(今まで行った鉄道施設では碓氷鉄道文化むらが内容的に一番近いかも)
入園料も100円とリーズナブル。
まだ国鉄だった時代の1962年(昭和37年)開業という歴史ある施設で、小規模ながら展示されている車両も貴重なものが多いです。
他の鉄道施設と違い既存線路の近くではなく丘陵の上にあるというのも特徴ですが、最寄りの青梅駅から徒歩15分で坂道があるのが難点か…。
参考:青梅鉄道公園ホームページ
ということでまずは屋外展示のSLを拝見。
1872年(明治5年)の日本で最初の鉄道(新橋~横浜間)開業時に使われた機関車の1両である110形蒸気機関車。
別名「3号機関車」とも呼ばれ、鉄道博物館に展示されている1号機関車と共に貴重な存在です。
(鉄道記念物指定)
この110形機関車については写真のように片側が内部が見えるように外装が一部カットされた状態で展示されています。
こちらは明治後期に作られた2120形蒸気機関車(2221号機)。
別名「B6」とも呼ばれ、当初は貨物・勾配区間用、その後昭和30年頃まで入換用として長きに渡り活躍した機関車です。
こちらも明治後期に作られた5500形蒸気機関車(5540号機)。
中長距離用の旅客用機関車として使われ、機関車と炭水車が別々となっているテンダ式蒸気機関車。
大正時代に国産初の本格的な標準形式として作られた8620形蒸気機関車、通称「ハチロク」。
ハチロクといえば車ではAE86(頭文字Dで主人公が乗っているトレノ等)を指しますが、鉄道車両では8620形を指します。
あと某美少女ゲームで擬人化されたヒロインもハチロクでしたね。
ちなみに青梅鉄道公園で展示されているハチロクの形式はずばり8620。
つまりは8620形の栄えある初号機ということで、これまた貴重な存在です。
後ろから見た8620形。
D51など後の蒸気機関車と比べると無骨なデザインですね。
8620形の運転室。
近年の電車等の運転室と違い計器やバルブといった多数の機器があり、これだけでも蒸気機関車がいかに複雑な構造であることが伺えます。
この8620形など展示されている一部の蒸気機関車は運転室内まで見学が可能です。
8620形と同時期に作られた貨物用の9600形、通称「キューロク」。
9600形は合計784両が作られましたが、こちらのキューロクも「9608」とかなり若い番号です。
(動態・静態保存も含めて現存する9600形では最も古い車両)
後ろから見た9600形。
ボイラーの取り付け位置が高い構造であることも相まって、かなりどっしりとした印象を受けます。
ちょうど記念館1階にある鉄道模型ジオラマの運転が始まるということで、見に行ってみます。
記念館1階の展示室にある鉄道模型ジオラマはHOゲージという規格(Nゲージより大型)ということもありかなりの規模で見ごたえがあります。
ジオラマの運転はオペレーターが手元の操作盤で動かしていますが、手動ではなくある程度パターン化されているようでした。
車両は新幹線の他、首都圏や青梅線沿線のものが中心。
懐かしの201系電車の姿も(201系はそれほど昔ではないか…)。
初代東北新幹線の200系。
これはちょっと懐かしいか。
初代成田エクスプレス(253系)のミニチュア版。
これはかわいい。
お子様に人気のきかんしゃトーマスも…。
この他アンパンマン列車などもありました。
ちなみに上には青梅鉄道公園も再現されています。
鉄道ジオラマの走行時間は約10分間。
運転時刻は10:30・11:30・13:30・14:30・15:30の5回。
記念館には鉄道ジオラマの他各種資料の展示や、運転シミュレーター機器や遊具もあり。
なにげに電車でGO!3(通勤編)の筐体もあったので、これも貴重かも。
尤もこれらの機器で遊ぶ際は別途有料(1プレイ100~200円位)なので、一通り遊ぶと結構な金額になるという落とし穴も…。
記念館の建物自体は開業時からそのままなので近年開業した鉄道施設と比較するとさすがに古さは否めない…というかそこはかとなく昭和の雰囲気が漂います。
(そこがまたいいとも言える)
ちなみに昔は入場無料で、記念館内に食堂(レストラン)もあったようです。
恐らく記念館の2階が昔食堂だったと思われますが、2階の展示コーナーと遊具コーナー(電車でGO!3の筐体もここにある)が妙に広い空間に感じられるのはそのためかもしれませんね。
この後は再び屋外展示車両の見学に戻ります。
記念館のちょうど裏手に展示されているのが初期の国産電気機関車であるED16型。
晩年には南武線・青梅線で貨物輸送に使われたので、青梅線にゆかりのある車両とも言えます。
型式のプレートが隠れていますが、ED16 1なのでこれまた初号機。
黎明期の国産電気機関車ということもあり、準鉄道記念物に指定されています。
※今年3月に、国の重要文化財として指定された模様
こちらはSLの代名詞とも言えるデゴイチことD51形。
きれいに塗装されています。
デゴイチを後ろから。
同サイズのSLとしては以前C51形も展示されていましたが、現在は鉄道博物館に移設展示されているので園内で最大のSLはこのD51形となります。
こちらも日本の代表的SLと言えるC11形。
タンク型機関車(本体と給炭水タンクが一体となっている構造)でバック走行も可能(つまり押し返し地点で転車台が不要)なため、ローカル線を中心に全国的に活躍した機関車です。
また現役で走行可能な車両も多く、きかんしゃトーマスに扮する大井川鉄道や最近運行を開始した東武鉄道の「SL大樹」などSL観光列車の牽引機関車としても活躍しています。
ちなみに鉄道公園のC11形も1号機です(C11 1)。
戦前(昭和10年)生まれの通勤型電車であるクモハ40形。
両運転台(運転席が前後についている)の車両で、晩年は"青梅線でも見られました。
この車両は鉄道公園開業時にはなく、鉄道博物館に移設展示されたC51形と入れ替わりでこの場所に展示されています。
超レア機関車と言えるE10形。
国鉄で最後の新製蒸気機関車で、ここでしか見れない車両です。
(京都の梅小路にも存在しない)
動輪が5つという特殊な構造で、急勾配線区である板谷峠(東北地方)の補機用として作られたもののほどなくこの区間が電化されてお役御免となり、その後各所を転々として最後は米原~田村間の交直セクションでの「つなぎ運用」という本来とはかけ離れた利用をされたという悲運の機関車でもあります。
E10形を横から。
動輪が5つ!というのは確かにすごい。
E10形はカーブを曲がりやすくするために中間の動輪はフランジ(線路にかかる出っ張り)がないと説明がありましたが、近くによって見ると確かにフランジがないことが確認できます。
※手前から2番目の動輪
一段下の敷地にある新幹線電車。
初代新幹線の0系電車の先頭車である22形(22-75)。
このように屋外に新幹線電車が展示されている例は珍しく、それゆえ森の中に忽然と新幹線電車があるという風景はなかなかにシュール。
通称「団子っ鼻」と呼ばれる0系の正面。
現行の新幹線車両(N700系など)と比べるとさすがに隔世の感があります。
かなり使い込まれた感ありな運転台。
座席もほつれがあって、保存状態は決して良くない…。
ちなみに新幹線車両の操作レバーはマスコン’(車でいうアクセル)が右側、ブレーキが左側と在来線車両とは逆になっています。
(上の写真ではブレーキの操作レバーは外されている)
国鉄時代を感じさせる客席。
普通車で2+3席の座席配置は現行車両でも変わりないですが、この時期はリクライニングシートではない模様。
天井クーラーのきせもいかにも国鉄車両っぽい。
新幹線車両の台車はなかなかお目にかかれないので、敢えて撮影。
新幹線車両の台車といえば、走行中台車に亀裂が入りあわや大惨事に至ったかもしれないという重大インシデントがあったことで話題になりましたが、この台車は問題なさそう。
(ちょっと時事ネタを振ってみた)
一通り見学を終えた後は鉄道公園を後にして坂を下り、青梅駅へ。
青梅駅の駅舎もこれまたレトロな雰囲気。
標もレトロ…というか端がさびていました。
この後は帰路につき、行程終了。
※追記※
今回目的地に向かうにあたって公共交通機関(鉄道及びバス)を利用したわけですが、途中で運行される車両の世代交代が着実に進んでいる様子を目にしました。
まずは首都圏路線の主力車両となりつつあるE233系。
上が南武線、下が中央・青梅線の車両。
中央・青梅線はいち早くE233系が導入されたので、ほぼ定着した光景となりましたが…。
※上が立川駅、下が拝島駅にて撮影
スーパーあずさの新型車両となるE353系。
ごく最近導入された車両なので、今回初めて見ました。
先代のE351系は振り子式でしたが、E353系は車体傾斜装置にてカーブ区間の高速走行に対応しています。
※立川駅にて撮影
こちらの2枚は転属組。
両方共E231系という通勤車両で、中央・総武各駅停車線で運用されていた車両。
上の写真は武蔵野線用ですが回送車両だったためひょっとしたら運用前?
※立川駅にて撮影
下の写真は八高線用で既に営業運転中。
※拝島駅にて撮影
最後に…
帰路の際に拝島からわざわざ西武線に乗車してみました。
拝島から萩山で多摩湖線に乗り換え国分寺に行き、JR線に戻るというよく分からないルートです。
多摩湖線の車両が黄色でなく白色だったりと、新たな発見もありました。
今回はここまで(その2に続く)。
2018-05-03 09:16
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