夏休みの乗り鉄旅行2018~行くぜ、東北編Part2(3日目) [鉄道・鉄道旅行]
3日目は秋田から五能線のリゾート列車「リゾートしらかみ」に乗車して途中十二湖駅で下車。
駅からバスで青池に行き青池とその周辺の観光(なんだかんだで一通り周れた感じ)をして十二湖駅に戻り、再びリゾートしらかみに乗車して最終的に弘前に到着するという行程です。
乗り鉄的に五能線を全線走破する形になりますが、観光を含めると普通列車では完走は困難なため、終始リゾートしらかみに乗車することになります。
当日はリゾートしらかみ1号と5号に乗りますが、全席指定列車のため指定席券は前もって購入しました。
(リゾートしらかみは快速列車なので、運賃分は18きっぷなどのフリー切符で利用可能)
ということでまずは秋田駅から。
宿泊先のホテルが駅から遠かった(徒歩15~20分位)のですが、朝は駅行きの送迎バスに乗れたので助かりました。
駅前のバス乗り場は何と木製でした(リッチな感じ!)。
冒頭で書いた通り最初からリゾートしらかみに乗車するのですが、秋田から乗車するのは緑色の「橅」編成。
リゾートしらかみには「青池」「橅」「くまげら」の3編成がありますが、この「橅」編成はHB=E300系というハイブリッド気動車。
「橅」編成としては2代目で、現状3編成中最も新しい車両です。
座席はかなり広く快適。
特急グリーン車並みのシートピッチではないでしょうか?
これで普通車指定席券(通常期:520円)の追加のみで乗れるので、かなりお得と言えます。
リゾートしらかみは4両編成で運行されていますが、うち1両(2号車)はボックスシート。
半個室なので4人1組でこの座席を押さえるととってもいい感じかもしれませんね。
※窓越しから撮影したので自分の姿が映りこんでしまい、すみません…
ということで、秋田駅を出発。
出発して間もなく秋田の車両基地を通りますが、留置中の車両の中に何と寝台特急車の583系の姿が。
(ちょうど中央の青とクリーム色の車両)
最後まで生き残っていた編成の1両と思われますが、今後の行方が気になります…。
首都圏で運用されていた通勤型車両(総武線?)の姿も見受けられましたが、気になるのは車両の上の「高圧2万V 制限 高さ4.5M」の警告表示。
周知のとおり秋田(というか東北地区)は交流電化で架線には2万V(ボルト)の高圧電流が流れているのでこのような警告表示がなされている訳です。
ちなみに写真の車両は直流車なので自走はできないはず…。
車内は木目のパネルがふんだんに使用されていて、運転室前のフリースペースには白神山地の「ブナ林」をイメージした柱状のオブジェもあります。
八郎潟と思われますが一面に広がる田んぼで、秋田の米どころといった感じです。
秋田から東能代までは奥羽本線を走行。
複線区間も多いので、かなりスピードも出ています。
途中の"井川さくら駅を通過。
(この写真のみ逆かぶりつきで撮影)
八郎潟駅に到着。
対向の普通列車も気動車でした。
自分の座席は途中まで山側でしたが、山方向も田んぼが広がります。
上空の2本の長い雲はジェット雲?
森岳駅。付近はじゅんさいの産地として知られています。
東能代駅に到着。
列車方向転換のため数分間停車。
ここで方向転換し、奥羽本線から五能線へ。
自分が乗車しているのが1号車ですが、1号車が先頭車両になります。
五能線の線路は写真右奥方向へと進みます。
五能線に入って次の停車駅は隣の能代駅ですが、ここでもしばし停車。
能代は能代工業などの高校バスケの名門チームがあることから「バスケの街」としてアピールしています。
バスケの街にちなんで駅のホームにはバスケットが設けてあり、停車時間を利用してバスケのシュート体験というイベントのありました。
(ちなみに自分は外してしまった…)
能代は製材業で栄えて「東洋一の木都」と呼ばれた街でもあることからか、リゾートしらかみの木製模型も展示されていました(これも見事!)。
能代を出発して間もなく能代(米代)川を渡ります。
河口付近なので川幅は広め。
今までの本線的な線路とはがらりと変わってローカル線な雰囲気。
※東能代から進行方向が変わっているので、以降はかぶりつきで撮影
日本海も近くなり、しばらくは海沿いを走行します。
能代を出発して最初の停車駅であるあきた白神駅に到着。
駅前はドライブイン(道の駅?)な感じ。
ここから景色も良くなり、小さな漁港といった感じの町並みも見えました。
あきた白神に続き、岩舘駅に到着。
対向列車行き違いのため数分間停車。
対向列車が到着。
普通型車両ですが快速列車の模様。
岩舘から先の区間は五能線髄一の絶景ポイントということで、速度を落として走行。
岩肌も見事ですが、海も綺麗です。
この辺りは海岸との高低差が結構あります。
と思ったら再び海が間近に。
海の近くですが田んぼもありました。
青池の最寄り駅の十二湖駅に到着。
青池周辺を散策するのでここで下車します。
ということで今まで乗車した車両を見送ります。
十二湖の駅舎は物産コーナーが併設。
ただし終日無人駅でここで乗車券・指定席券は購入できないため、リゾートしらかみ利用の際は事前に購入する必要があるので注意。
この後は駅からバスに乗り青池へ。
十二湖駅から青池前の駐車場(バスの終点)までは15分程度で到着。
バス停の前には青池周辺の散策拠点となる「森の物産館キョロロ」があります。
物産館キョロロでは各種みやげ品の販売や食事もできます。
当日は平日といえども夏休み中ということもあり、かなり混雑していましたが…。
駐車場から遊歩道に入ってすぐに見えるのが鶏頭場(けとば)の池。
十二湖中でも大きめの池です。
鶏頭場の池から程なく歩くと青池。
ご覧の通り水面は見事な青さ。
水面をアップで撮影。
「半分、青い。」なんてもんじゃなく全部青い(笑)。
なぜこれほどに水面が青いかは不明らしいです。
展望台の少し上の場所から撮影。
離れて見るとより青さが際立ちます。
やはり周辺髄一のスポットということもあり、終始観光客が途絶えませんでした。
青池の展望台から階段を上がった場所にある広場には十二湖周辺の地図と十二湖の由来を説明している看板が。
周辺にある湖沼は全部で33ですが、大崩(青池から白神岳方面に歩く)という場所から見ると12の湖沼が見えることから「十二湖」と言われるようになったとのことです。
ブナの自然林を歩き…
辿り着いたのが沸壺(わきつぼ)の池。
青池と比較するとやや緑がかった(青緑)水面ですが、こちらも非常に美しいです。
水面をアップで撮影。
こちらは半分青いな感じ(絵の具の色で言うと「ビリジアン」)。
個人的には沸壺の池の色合いの方が好きかも。
沸壺の池から出発地点(物産館キョロロ)に戻る途中にある「がま池」。
池というよりは水たまり?な感じでした。
(がま池だけ水深は不明と説明があった)
この後一旦物産館キョロロに戻り、小休止してから十二湖に戻る方向で各所を散策してみます。
がま池の少し手前、沸壺の池から少し下ってちょうど車道とぶつかる地点にある「落口(おちぐち)の池」。
少し大きめの池で、水深は20.3M(結構深い?)。
車道の反対側には池へ流れる湧き水がありました。
ちょうどこの奥に沸壺の池があるので、水源はそこかもしれません。
湧き水の向かい側(上の写真で右側)には十二湖庵という茶屋があり、抹茶をいただくことができます(有料)。
落口の池の隣にある中の池。
湖面はやや青みがかった色合いです。
更に下った場所にある越口(こしぐち)の池。
手前にあるいけすは…
池の手前にある十二湖ビジターセンター。
十二湖周辺の自然に関する各種展示があります。
その横には「イトウ養殖場」の看板が。
ということでいけすを除くと巨大な魚がたくさん。
これがイトウということか。
イトウってどんな魚?ということで説明の看板もありました。
日本最大の淡水魚でかつては本州では青森(この場所は青森県です)にも生息していましたが現在は天然で生息するのは北海道のみ。
そのためか「幻の魚」と呼ばれている稀少種の魚で、絶滅危惧種にも指定されています。
という経緯があるのでここに養殖場があるということでしょうか?
十二湖の中でもかなり大きい池である王池(東湖)。
後述の王池西湖と合わせると2番目の大きさ。
こちらが王池(西湖)ですが、湖面近くに行く場合う少し歩くことになります。
一旦王池付近の食堂で昼食を取った後、日本キャニオン展望所方面へ。
王池から少し山(南)方向に上った場所にある日暮の池。
なかなかに眺めが良いですが、池の奥に見えるのが大崩か?
(先ほど取り上げた、12の湖として見える場所)
ここから更に南に進むといくつかの池(長池・糸畑の池・金山の池・大池etc.)がありますが、さすがに全部周る時間は無いので脇道に入り、日本キャニオンが見える展望所へと向かいます。
展望台というからにはある程度高い場所かと思うので、道は上り坂に。
というか山登りの様相になってきた(笑)
登山道のような道を行くと「キャニオン展望所まで0.3km」の標識が。
あと少しですがこの先は急な階段。
ということでキャニオン展望所に到着。
目の前の白い岩肌が日本キャニオン。
かのアメリカのグランドキャニオンを思わせる景観から「日本キャニオン」と名付けられたそうですが、確かにこれは絶景。
ツアーでは多分ここまでは来ない(車窓から眺められるかもしれないが)と思いますが、これはおすすめかも。
石質はややはり石灰岩なのでしょうか?
ちなみにキャニオンの奥に少し大崩の岩肌も見えます。
キャニオンを見た後は階段を下り…
キャニオン入口の駐車場に到着。
日暮の池側よりはこちらの方が展望所までは近いと思います。
(下りで徒歩10分位だったので、上りで徒歩15分位か)
キャニオン入口駐車場の前にある八景の池。
静かなたたずまいです。
八景の池から青池(王池)方面に戻った場所にある二ツ目の池。
池のビューポイントがあまりない…(道から池近くのぬかるみを歩いた)。
再び十二湖駅方面へと道を下り、七曲峠という場所へ。
ここから少し先(日暮橋)から脇道に入ると先ほど見た日本キャニオンが崖下から見える場所があるとのことなので行ってみることに。
歩いて5分程度、キャニオンの岩肌が見えてきました。
近づくと、実にダイナミックな光景が。
別の場所から、これもまた何とも見事な光景。
車道からここまで来る道の足場がやや悪い(途中小川を渡るようになる)ですが、ここもまたおすすめかも。
(ツアーじゃまず来ない場所ですが…)
ということで散策はここまでにして、車道にもどりバスで十二湖駅へ戻ります。
(時間を図り、ちょうどバスが来る時刻に合わせた)
駅に戻って来ましたが、次の列車(リゾートしらかみ5号)の到着まで1時間以上あるので駅周辺を散策してみることに。
十二湖駅のホームは1面1線、つまりは列車交換設備のないシンプルな構造。
ただホームの長さもリゾートしらかみ用に4両分と、多少長め。
比較的新しめのホームですが、元々は臨時駅扱いだったようでリゾートしらかみの運行開始に伴い正規の駅として整備された感じです。
利用客数が多い割に無人駅なのも、そのためかもしれません。
少し駅を駅を離れて海方面へ歩いてみます。
線路を跨ぐ橋の上から撮影。
海の向こうに奇岩地帯が見えます。
奇岩地帯をアップで撮影。
ちょうど中央に穴が2つ開いた岩が見えますが、「象岩」と呼ばれています。
ここから見える夕陽は特に美しいそうですが、さすがに日没まで待つ時間はないので引き返すことに。
近くの浜辺も撮ってみましたが、こういった光景もまた良いです。
駅に戻って程なく、普通列車が到着。
行先が逆方向(東能代行き)なのでさすがに乗車できませんでしたが…。
ちなみに普通列車には旅行会社のツアー客と思われる団体さんが乗車されました。
旅行会社のパンフでこの区域のツアーでの行程で「五能線の普通列車に乗車」という項目も見かけたので多分それだと思います。
その後乗車するリゾートしらかみ(5号)が到着。
今度は「くまげら」編成。
3編成あるうち唯一既存車両(キハ48型)からの改造車ということで、一番古い編成。
といっても車内は特急車並みのグレードに大幅改造されており、他の編成と同様にうち1両がボックスシートとなっています。
ということで到着・乗車後程なく十二湖駅を出発。
出発して程なく象岩付近を通過。
この先JR東日本管轄で一番短いトンネルとなる「仙北岩トンネル」を通ります。
(全長9.5m)
車窓は再び奇岩地帯。
ここもなかなかの絶景かと。
振り返ると遠くに日本キャニオンが見えました。
次に到着した駅は洋風の建物が並ぶリゾート地のようですが…
ウェスパ椿山駅。
リゾート施設「ウェスパ椿山」ができたと同時に新設された駅です。
十二湖駅と同様、1面1線の駅。
駅前にはSLも展示されていました。
形式を確認すると8620形(通称はちろく)なので、かつて五能線で使われていた機関車かと思われます。
海沿いに広がる草原というのもなかなかいい風景です。
深浦駅に到着。
ここでしばらく停車するので、下車して駅の外に出てみます。
改札口への踏切を渡る最中、線路の目の前から撮影。
こういうアングルで撮影できるのも長時間停車ならではです。
駅舎は木造のシックな造り。
駅から道路をはさんだすぐ前は海。
ここからの夕陽もまた格別らしいですが、日没には少し速い時間帯。
長時間といっても15分程度の停車なので、ほどほどにして車内に戻ります。
駅前に酒屋さんがあったのでおビールを買ってちょいと一杯♪
こういった「呑み鉄」ができるのも座席指定の列車ならではですね。
尤も車販で酒類も販売しているのですが、こういった「現地調達」もありかと。
(これも長時間停車ならでは)
撮影時間的に車内からの撮影(深浦駅発車後)と思われますが、車内から撮ったとは思えない鮮明さです。
(風景的にもGood)
またもや奇岩地帯、なかなかダイナミックな光景。
これもガラスの映り込み等がない鮮やかな写真。
水がかなり澄んでいます。
田んぼとその奥に岩山という、これもなかなかに良い光景。
千畳敷駅に到着。
ここでも長時間停車(15分程度)するため、下車して周辺を散策してみます。
道路を挟んで駅の目の前が千畳敷。
一面に緑色の岩畳が広がるという、見事な光景。
これは予定になかった(散策の時間があるとは思わなかった)のでラッキーでした。
海の間近まで接近。
振り返って駅側を見ると、巨大な岩が。
その奥にはリゾートしらかみ号が停車中。
巨大岩の裏側、浸食でできた空洞内にはいくつかの仏像が安置されていました。
出発の3分前に「まもなく出発」の汽笛が鳴るとのことでしたが、聞こえなかったような…。
ともかくまもなく出発のアナウンスはあったので、車内に戻ります。
実は駅のすぐ目の前はトンネル…。
正面が進行方向(弘前方面)。
ということで駅を発車。
千畳敷を後にして…あとは下車駅の弘前までそのまま乗車します。
千畳敷の隣駅、北金ケ沢駅で対向列車行き違いのためしばし停車。
当駅はリゾートしらかみの停車駅ではないため、ドアは開きません。
対向列車はリゾートしらかみの青池編成でした。
(3編成のうち今回乗車しなかった編成)
行き違い後先に進み…
鯵ケ沢(あじがさわ)駅に到着。
列車行き違いの線路や車庫もあり、駅構内は充実。
当駅発着の普通列車もあることから、五能線の基幹駅の1つ。
駅周辺の食堂では「ヒラメのヅケ丼」などご当地グルメも味わえます。
鯵ケ沢から先は内陸部に進路を変えるため、海沿いの風景はここまで。
反対の内陸側の車窓には岩木山が見えました。
途中陸奥森田を経て木造(きづくり)駅に到着。
地元の亀ヶ岡遺跡から遮光器土偶が出土したことにちなみ、駅舎の正面に巨大な土偶が飾られています(左側の駅標のようなデザイン)。
駅構内は右側の列車交換用の線路が外されていて寂しげな感じ…
次の五所川原駅に到着する直前、津軽鉄道の旧型客車の姿が見えました。
津軽鉄道は冬季の「ストーブ列車」などで有名。
前の写真の客車部分を拡大。
屋根を見ると煙突らしき突起が2本見られるので、どうやらこの客車がストーブ列車用の車両のようです。
こちらは現行の気動車車両。
ということで五所川原(ごしょがわら)駅に到着。
五能線の「五」は五所川原からきています。
今回津軽鉄道には乗車しませんでしたが、こちらも機会があれば乗ってみたいですね。
リンゴ畑の間を抜けて…
川部駅に到着。
ここから奥羽本線。2駅先の弘前まで進行方向が変わります。
(今までは先頭車両でしたが、ここから弘前までは最後尾)
日没と同時に岩木山は雲隠れ。
弘前駅に到着。
列車は再び進行方向を変えて終点の青森まで向かいますが、弘前が当日の宿泊地なのでここで下車します。
弘前駅の駅標。
1つ手前の撫牛子(ないじょうし)は全国的にも難読駅名の1つと言えます。
駅の待合室前にはリゾートしらかみ(橅編成)のマスコット車両もありました。
今年度の五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)のミニチュアも。
夜の弘前駅。
ということで本日のこ行程はこれにて終了。
3日目は間に青池観光を挟んで終始リゾートしらかみに乗車しましたが、全区間通しで乗ってみるのも面白いかもしれませんね。
グループでボックスシートを占有できればある意味究極の「呑み鉄列車」になるかもしれません。
翌日(4日目 最終日)は弘前城の観光からスタートです(続く)。
駅からバスで青池に行き青池とその周辺の観光(なんだかんだで一通り周れた感じ)をして十二湖駅に戻り、再びリゾートしらかみに乗車して最終的に弘前に到着するという行程です。
乗り鉄的に五能線を全線走破する形になりますが、観光を含めると普通列車では完走は困難なため、終始リゾートしらかみに乗車することになります。
当日はリゾートしらかみ1号と5号に乗りますが、全席指定列車のため指定席券は前もって購入しました。
(リゾートしらかみは快速列車なので、運賃分は18きっぷなどのフリー切符で利用可能)
ということでまずは秋田駅から。
宿泊先のホテルが駅から遠かった(徒歩15~20分位)のですが、朝は駅行きの送迎バスに乗れたので助かりました。
駅前のバス乗り場は何と木製でした(リッチな感じ!)。
冒頭で書いた通り最初からリゾートしらかみに乗車するのですが、秋田から乗車するのは緑色の「橅」編成。
リゾートしらかみには「青池」「橅」「くまげら」の3編成がありますが、この「橅」編成はHB=E300系というハイブリッド気動車。
「橅」編成としては2代目で、現状3編成中最も新しい車両です。
座席はかなり広く快適。
特急グリーン車並みのシートピッチではないでしょうか?
これで普通車指定席券(通常期:520円)の追加のみで乗れるので、かなりお得と言えます。
リゾートしらかみは4両編成で運行されていますが、うち1両(2号車)はボックスシート。
半個室なので4人1組でこの座席を押さえるととってもいい感じかもしれませんね。
※窓越しから撮影したので自分の姿が映りこんでしまい、すみません…
ということで、秋田駅を出発。
出発して間もなく秋田の車両基地を通りますが、留置中の車両の中に何と寝台特急車の583系の姿が。
(ちょうど中央の青とクリーム色の車両)
最後まで生き残っていた編成の1両と思われますが、今後の行方が気になります…。
首都圏で運用されていた通勤型車両(総武線?)の姿も見受けられましたが、気になるのは車両の上の「高圧2万V 制限 高さ4.5M」の警告表示。
周知のとおり秋田(というか東北地区)は交流電化で架線には2万V(ボルト)の高圧電流が流れているのでこのような警告表示がなされている訳です。
ちなみに写真の車両は直流車なので自走はできないはず…。
車内は木目のパネルがふんだんに使用されていて、運転室前のフリースペースには白神山地の「ブナ林」をイメージした柱状のオブジェもあります。
八郎潟と思われますが一面に広がる田んぼで、秋田の米どころといった感じです。
秋田から東能代までは奥羽本線を走行。
複線区間も多いので、かなりスピードも出ています。
途中の"井川さくら駅を通過。
(この写真のみ逆かぶりつきで撮影)
八郎潟駅に到着。
対向の普通列車も気動車でした。
自分の座席は途中まで山側でしたが、山方向も田んぼが広がります。
上空の2本の長い雲はジェット雲?
森岳駅。付近はじゅんさいの産地として知られています。
東能代駅に到着。
列車方向転換のため数分間停車。
ここで方向転換し、奥羽本線から五能線へ。
自分が乗車しているのが1号車ですが、1号車が先頭車両になります。
五能線の線路は写真右奥方向へと進みます。
五能線に入って次の停車駅は隣の能代駅ですが、ここでもしばし停車。
能代は能代工業などの高校バスケの名門チームがあることから「バスケの街」としてアピールしています。
バスケの街にちなんで駅のホームにはバスケットが設けてあり、停車時間を利用してバスケのシュート体験というイベントのありました。
(ちなみに自分は外してしまった…)
能代は製材業で栄えて「東洋一の木都」と呼ばれた街でもあることからか、リゾートしらかみの木製模型も展示されていました(これも見事!)。
能代を出発して間もなく能代(米代)川を渡ります。
河口付近なので川幅は広め。
今までの本線的な線路とはがらりと変わってローカル線な雰囲気。
※東能代から進行方向が変わっているので、以降はかぶりつきで撮影
日本海も近くなり、しばらくは海沿いを走行します。
能代を出発して最初の停車駅であるあきた白神駅に到着。
駅前はドライブイン(道の駅?)な感じ。
ここから景色も良くなり、小さな漁港といった感じの町並みも見えました。
あきた白神に続き、岩舘駅に到着。
対向列車行き違いのため数分間停車。
対向列車が到着。
普通型車両ですが快速列車の模様。
岩舘から先の区間は五能線髄一の絶景ポイントということで、速度を落として走行。
岩肌も見事ですが、海も綺麗です。
この辺りは海岸との高低差が結構あります。
と思ったら再び海が間近に。
海の近くですが田んぼもありました。
青池の最寄り駅の十二湖駅に到着。
青池周辺を散策するのでここで下車します。
ということで今まで乗車した車両を見送ります。
十二湖の駅舎は物産コーナーが併設。
ただし終日無人駅でここで乗車券・指定席券は購入できないため、リゾートしらかみ利用の際は事前に購入する必要があるので注意。
この後は駅からバスに乗り青池へ。
十二湖駅から青池前の駐車場(バスの終点)までは15分程度で到着。
バス停の前には青池周辺の散策拠点となる「森の物産館キョロロ」があります。
物産館キョロロでは各種みやげ品の販売や食事もできます。
当日は平日といえども夏休み中ということもあり、かなり混雑していましたが…。
駐車場から遊歩道に入ってすぐに見えるのが鶏頭場(けとば)の池。
十二湖中でも大きめの池です。
鶏頭場の池から程なく歩くと青池。
ご覧の通り水面は見事な青さ。
水面をアップで撮影。
「半分、青い。」なんてもんじゃなく全部青い(笑)。
なぜこれほどに水面が青いかは不明らしいです。
展望台の少し上の場所から撮影。
離れて見るとより青さが際立ちます。
やはり周辺髄一のスポットということもあり、終始観光客が途絶えませんでした。
青池の展望台から階段を上がった場所にある広場には十二湖周辺の地図と十二湖の由来を説明している看板が。
周辺にある湖沼は全部で33ですが、大崩(青池から白神岳方面に歩く)という場所から見ると12の湖沼が見えることから「十二湖」と言われるようになったとのことです。
ブナの自然林を歩き…
辿り着いたのが沸壺(わきつぼ)の池。
青池と比較するとやや緑がかった(青緑)水面ですが、こちらも非常に美しいです。
水面をアップで撮影。
こちらは半分青いな感じ(絵の具の色で言うと「ビリジアン」)。
個人的には沸壺の池の色合いの方が好きかも。
沸壺の池から出発地点(物産館キョロロ)に戻る途中にある「がま池」。
池というよりは水たまり?な感じでした。
(がま池だけ水深は不明と説明があった)
この後一旦物産館キョロロに戻り、小休止してから十二湖に戻る方向で各所を散策してみます。
がま池の少し手前、沸壺の池から少し下ってちょうど車道とぶつかる地点にある「落口(おちぐち)の池」。
少し大きめの池で、水深は20.3M(結構深い?)。
車道の反対側には池へ流れる湧き水がありました。
ちょうどこの奥に沸壺の池があるので、水源はそこかもしれません。
湧き水の向かい側(上の写真で右側)には十二湖庵という茶屋があり、抹茶をいただくことができます(有料)。
落口の池の隣にある中の池。
湖面はやや青みがかった色合いです。
更に下った場所にある越口(こしぐち)の池。
手前にあるいけすは…
池の手前にある十二湖ビジターセンター。
十二湖周辺の自然に関する各種展示があります。
その横には「イトウ養殖場」の看板が。
ということでいけすを除くと巨大な魚がたくさん。
これがイトウということか。
イトウってどんな魚?ということで説明の看板もありました。
日本最大の淡水魚でかつては本州では青森(この場所は青森県です)にも生息していましたが現在は天然で生息するのは北海道のみ。
そのためか「幻の魚」と呼ばれている稀少種の魚で、絶滅危惧種にも指定されています。
という経緯があるのでここに養殖場があるということでしょうか?
十二湖の中でもかなり大きい池である王池(東湖)。
後述の王池西湖と合わせると2番目の大きさ。
こちらが王池(西湖)ですが、湖面近くに行く場合う少し歩くことになります。
一旦王池付近の食堂で昼食を取った後、日本キャニオン展望所方面へ。
王池から少し山(南)方向に上った場所にある日暮の池。
なかなかに眺めが良いですが、池の奥に見えるのが大崩か?
(先ほど取り上げた、12の湖として見える場所)
ここから更に南に進むといくつかの池(長池・糸畑の池・金山の池・大池etc.)がありますが、さすがに全部周る時間は無いので脇道に入り、日本キャニオンが見える展望所へと向かいます。
展望台というからにはある程度高い場所かと思うので、道は上り坂に。
というか山登りの様相になってきた(笑)
登山道のような道を行くと「キャニオン展望所まで0.3km」の標識が。
あと少しですがこの先は急な階段。
ということでキャニオン展望所に到着。
目の前の白い岩肌が日本キャニオン。
かのアメリカのグランドキャニオンを思わせる景観から「日本キャニオン」と名付けられたそうですが、確かにこれは絶景。
ツアーでは多分ここまでは来ない(車窓から眺められるかもしれないが)と思いますが、これはおすすめかも。
石質はややはり石灰岩なのでしょうか?
ちなみにキャニオンの奥に少し大崩の岩肌も見えます。
キャニオンを見た後は階段を下り…
キャニオン入口の駐車場に到着。
日暮の池側よりはこちらの方が展望所までは近いと思います。
(下りで徒歩10分位だったので、上りで徒歩15分位か)
キャニオン入口駐車場の前にある八景の池。
静かなたたずまいです。
八景の池から青池(王池)方面に戻った場所にある二ツ目の池。
池のビューポイントがあまりない…(道から池近くのぬかるみを歩いた)。
再び十二湖駅方面へと道を下り、七曲峠という場所へ。
ここから少し先(日暮橋)から脇道に入ると先ほど見た日本キャニオンが崖下から見える場所があるとのことなので行ってみることに。
歩いて5分程度、キャニオンの岩肌が見えてきました。
近づくと、実にダイナミックな光景が。
別の場所から、これもまた何とも見事な光景。
車道からここまで来る道の足場がやや悪い(途中小川を渡るようになる)ですが、ここもまたおすすめかも。
(ツアーじゃまず来ない場所ですが…)
ということで散策はここまでにして、車道にもどりバスで十二湖駅へ戻ります。
(時間を図り、ちょうどバスが来る時刻に合わせた)
駅に戻って来ましたが、次の列車(リゾートしらかみ5号)の到着まで1時間以上あるので駅周辺を散策してみることに。
十二湖駅のホームは1面1線、つまりは列車交換設備のないシンプルな構造。
ただホームの長さもリゾートしらかみ用に4両分と、多少長め。
比較的新しめのホームですが、元々は臨時駅扱いだったようでリゾートしらかみの運行開始に伴い正規の駅として整備された感じです。
利用客数が多い割に無人駅なのも、そのためかもしれません。
少し駅を駅を離れて海方面へ歩いてみます。
線路を跨ぐ橋の上から撮影。
海の向こうに奇岩地帯が見えます。
奇岩地帯をアップで撮影。
ちょうど中央に穴が2つ開いた岩が見えますが、「象岩」と呼ばれています。
ここから見える夕陽は特に美しいそうですが、さすがに日没まで待つ時間はないので引き返すことに。
近くの浜辺も撮ってみましたが、こういった光景もまた良いです。
駅に戻って程なく、普通列車が到着。
行先が逆方向(東能代行き)なのでさすがに乗車できませんでしたが…。
ちなみに普通列車には旅行会社のツアー客と思われる団体さんが乗車されました。
旅行会社のパンフでこの区域のツアーでの行程で「五能線の普通列車に乗車」という項目も見かけたので多分それだと思います。
その後乗車するリゾートしらかみ(5号)が到着。
今度は「くまげら」編成。
3編成あるうち唯一既存車両(キハ48型)からの改造車ということで、一番古い編成。
といっても車内は特急車並みのグレードに大幅改造されており、他の編成と同様にうち1両がボックスシートとなっています。
ということで到着・乗車後程なく十二湖駅を出発。
出発して程なく象岩付近を通過。
この先JR東日本管轄で一番短いトンネルとなる「仙北岩トンネル」を通ります。
(全長9.5m)
車窓は再び奇岩地帯。
ここもなかなかの絶景かと。
振り返ると遠くに日本キャニオンが見えました。
次に到着した駅は洋風の建物が並ぶリゾート地のようですが…
ウェスパ椿山駅。
リゾート施設「ウェスパ椿山」ができたと同時に新設された駅です。
十二湖駅と同様、1面1線の駅。
駅前にはSLも展示されていました。
形式を確認すると8620形(通称はちろく)なので、かつて五能線で使われていた機関車かと思われます。
海沿いに広がる草原というのもなかなかいい風景です。
深浦駅に到着。
ここでしばらく停車するので、下車して駅の外に出てみます。
改札口への踏切を渡る最中、線路の目の前から撮影。
こういうアングルで撮影できるのも長時間停車ならではです。
駅舎は木造のシックな造り。
駅から道路をはさんだすぐ前は海。
ここからの夕陽もまた格別らしいですが、日没には少し速い時間帯。
長時間といっても15分程度の停車なので、ほどほどにして車内に戻ります。
駅前に酒屋さんがあったのでおビールを買ってちょいと一杯♪
こういった「呑み鉄」ができるのも座席指定の列車ならではですね。
尤も車販で酒類も販売しているのですが、こういった「現地調達」もありかと。
(これも長時間停車ならでは)
撮影時間的に車内からの撮影(深浦駅発車後)と思われますが、車内から撮ったとは思えない鮮明さです。
(風景的にもGood)
またもや奇岩地帯、なかなかダイナミックな光景。
これもガラスの映り込み等がない鮮やかな写真。
水がかなり澄んでいます。
田んぼとその奥に岩山という、これもなかなかに良い光景。
千畳敷駅に到着。
ここでも長時間停車(15分程度)するため、下車して周辺を散策してみます。
道路を挟んで駅の目の前が千畳敷。
一面に緑色の岩畳が広がるという、見事な光景。
これは予定になかった(散策の時間があるとは思わなかった)のでラッキーでした。
海の間近まで接近。
振り返って駅側を見ると、巨大な岩が。
その奥にはリゾートしらかみ号が停車中。
巨大岩の裏側、浸食でできた空洞内にはいくつかの仏像が安置されていました。
出発の3分前に「まもなく出発」の汽笛が鳴るとのことでしたが、聞こえなかったような…。
ともかくまもなく出発のアナウンスはあったので、車内に戻ります。
実は駅のすぐ目の前はトンネル…。
正面が進行方向(弘前方面)。
ということで駅を発車。
千畳敷を後にして…あとは下車駅の弘前までそのまま乗車します。
千畳敷の隣駅、北金ケ沢駅で対向列車行き違いのためしばし停車。
当駅はリゾートしらかみの停車駅ではないため、ドアは開きません。
対向列車はリゾートしらかみの青池編成でした。
(3編成のうち今回乗車しなかった編成)
行き違い後先に進み…
鯵ケ沢(あじがさわ)駅に到着。
列車行き違いの線路や車庫もあり、駅構内は充実。
当駅発着の普通列車もあることから、五能線の基幹駅の1つ。
駅周辺の食堂では「ヒラメのヅケ丼」などご当地グルメも味わえます。
鯵ケ沢から先は内陸部に進路を変えるため、海沿いの風景はここまで。
反対の内陸側の車窓には岩木山が見えました。
途中陸奥森田を経て木造(きづくり)駅に到着。
地元の亀ヶ岡遺跡から遮光器土偶が出土したことにちなみ、駅舎の正面に巨大な土偶が飾られています(左側の駅標のようなデザイン)。
駅構内は右側の列車交換用の線路が外されていて寂しげな感じ…
次の五所川原駅に到着する直前、津軽鉄道の旧型客車の姿が見えました。
津軽鉄道は冬季の「ストーブ列車」などで有名。
前の写真の客車部分を拡大。
屋根を見ると煙突らしき突起が2本見られるので、どうやらこの客車がストーブ列車用の車両のようです。
こちらは現行の気動車車両。
ということで五所川原(ごしょがわら)駅に到着。
五能線の「五」は五所川原からきています。
今回津軽鉄道には乗車しませんでしたが、こちらも機会があれば乗ってみたいですね。
リンゴ畑の間を抜けて…
川部駅に到着。
ここから奥羽本線。2駅先の弘前まで進行方向が変わります。
(今までは先頭車両でしたが、ここから弘前までは最後尾)
日没と同時に岩木山は雲隠れ。
弘前駅に到着。
列車は再び進行方向を変えて終点の青森まで向かいますが、弘前が当日の宿泊地なのでここで下車します。
弘前駅の駅標。
1つ手前の撫牛子(ないじょうし)は全国的にも難読駅名の1つと言えます。
駅の待合室前にはリゾートしらかみ(橅編成)のマスコット車両もありました。
今年度の五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)のミニチュアも。
夜の弘前駅。
ということで本日のこ行程はこれにて終了。
3日目は間に青池観光を挟んで終始リゾートしらかみに乗車しましたが、全区間通しで乗ってみるのも面白いかもしれませんね。
グループでボックスシートを占有できればある意味究極の「呑み鉄列車」になるかもしれません。
翌日(4日目 最終日)は弘前城の観光からスタートです(続く)。
2018-09-16 10:37
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